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1955年製 YAMAHA SB-2 Bass ― 大手楽器店で修理不可と言われた1本を蘇生しました

1955年、YAMAHAが初めて世に送り出したエレキベース 「SB-2 Bass」。

国産エレキベース史のはじまりともいえるこのモデルが、WalderGuitar にリペアで持ち込まれました。


オーナー様によれば、

「イシバシ楽器さんやキンコー楽器さんに相談したが、修理できないと言われた」

とのこと。

それほどまでに扱いが難しいコンディションと、希少な構造を持つビンテージモデルです。





■ トラスロッド固着を解消 —— ネック調整の再生



最初の問題は トラスロッドの固着。

固まって動かない状態では、適正なネック調整ができず、演奏性が著しく落ちてしまいます。


専用の治具と熱処理を使い、少しずつ負荷をかけながら慎重にロッドを緩めていきました。

無理に回すとロッド折れやネック破損が起こるため、時間をかけて丁寧に処置。

結果、ネック調整が可能な状態に復活しました。





■ 配線チェックで「出なかった音」が復活



続いて電気系統のトラブル。

オーナー様が「音が出ない」とおっしゃっていたため、配線や接点を徹底的にチェック。


・ポイントごとの導通確認

・半田の劣化チェック

・接点洗浄


これらを行い、無音だったピックアップの信号が無事に復活。

ビンテージ特有の深いトーンが戻りました。





■ 最終セットアップ:弦高・オクターブ調整・フレットバリ取り



機能が正常化したあとは、

演奏しやすく、ストレスのない状態へとセットアップします。


  • 弦高調整:1955年製らしいネック個体差に合わせて最適化

  • オクターブ調整:ピッチの安定性を確保

  • フレットのバリ取り:握った時の“チクッ”を解消し、快適な演奏性に



これにより、長年眠っていた1本がしっかりと“現役”として弾ける状態に整いました。





■ まとめ:ビンテージでも、断られても、諦めなくて大丈夫です



今回のYAMAHA SB-2 Bassは、

大手楽器店で修理が難しいと判断された非常にレアで繊細な個体でした。


しかし、丁寧な工程を踏むことで、

音も、演奏性も、しっかりと蘇らせることができました。


WalderGuitar では、

ビンテージ、希少モデル、特殊加工のギター・ベースのリペアやカスタムにも対応しています。


「他店で断られた」

「古すぎて扱えないと言われた」

そんな楽器でも、ぜひ一度ご相談ください。

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