top of page

アコースティックギターのネック折れリペア

今回は、アコースティックギターのネック折れリペアのご依頼をいただきました。オーナー様が長年大切にされているギターでしたが、不運にも転倒させてしまい、ネックとヘッドが完全に分離してしまったとのこと。修理の選択肢や作業工程についてご紹介します。


ネック折れの修理方法


ネック折れの修理には、主に以下の2つの方法があります。

1. 補強を入れる方法

• カーボンロッドやダボを仕込んで補強し、強度を向上させる方法です。

• 再発のリスクを大幅に減らせるため、可能であればおすすめします。

2. 接着のみでの修理

• 予算を抑えたい場合や、できるだけオリジナルの状態を保ちたい場合に選択されます。

• クランプ圧を適切にかけて接着し、仕上げを行います。


今回は、オーナー様のご予算に合わせて、接着のみで修理する方法を選択しました。




リペアの工程

タイトボンドです
タイトボンドです

① 割れた面の処理


まず、折れた部分の木部を慎重に確認し、クリーンに整えました。古い接着剤の残りや割れのバリを丁寧に取り除くことで、接着面をより強固に密着させることができます。


② 接着

接着後乾燥させてバリ取り
接着後乾燥させてバリ取り

強度の高い接着剤を使用し、ネックとヘッドをしっかりと密着させます。クランプで圧を均等にかけ、適切な時間をかけて接着を完全に硬化させました。


③ 仕上げ処理


接着部分の違和感を最小限にするため、表面を丁寧に研磨。塗装は、傷口が目立たないようマットクリアで仕上げました。これにより、修理跡が自然に馴染み、違和感のない仕上がりに。


修理完了とオーナー様の反応

バリ取り後の塗装
バリ取り後の塗装

修理後、オーナー様にギターをお渡ししたところ、「どこが折れていたのかわからないくらい綺麗に直っている!」と大変喜んでいただけました。見た目だけでなく、強度面でもしっかりと回復させているので、今後も安心して演奏を楽しんでいただけるかと思います。


ネック折れは早めの修理がおすすめ!


ギターのネック折れは、放置すると割れ目が汚れたり、接着面が劣化したりして修理が難しくなることがあります。早めにリペアすれば、仕上がりも美しく、コストも抑えられます。


大切なギターのネック折れでお悩みの方は、お気軽にご相談ください!

 
 
 

最新記事

すべて表示
【ステンレスフレットに交換する3つのメリット!】

【🎸 1. 圧倒的な耐久性 ステンレスフレットは、通常のニッケルシルバー製に比べて摩耗に強く、何年弾いても減りにくい!頻繁にリフレットする必要がなく、長く最高の弾き心地を維持できます。 🎸 2. 滑らかなフィンガリング...

 
 
 

Comments


Guitarリペア、カスタム、制作
Walder Guitar

bottom of page